＜ホンモノを作るには、本物を知らないと＞
〜大阪パン・スイーツ編 vol.10〜
パン職人というものを目指す方の中には
初めから、それだけを真っ直ぐ見て
ひたすら走り抜けた人もいれば
ある偶然に近いきっかけがあって
一気に方向転換させて頑張った人もいて
特に、後者のタイプは面白いエピソードを
お持ちの方が多いように感じます
医者から漫画家を目指した手塚治虫しかり
今までと全く違う領域に、大人になってから
飛び込むのは相当な勇気が必要でしょうから
そんな人を見ると、無性に元気になれるのは
果たして、私だけなのでしょうか…？
＜このお店のこと＞
このお店のオーナー兼シェフであられる
東野さんは、もともとトラックの運転手で
ある時、偶然目に映った「魔女の宅急便」の
パン屋さんを見てビビビッと来たらしく
一念発起してパン職人の路に飛び込みます
そこから国内のパン屋さんで修行を積み
2008年に念願だった独立を果たして
谷町六丁目に構えたのが、ここグウなんです
独立から10年経った今では、3店舗にまで
数を増やしながら、変わらぬ人気を博し
テイクアウトも併設のカフェも
いつでも人の列が絶えない、すごい店です
＜このお店のすごいやつ①＞
オススメしたい一品目は、これ！
お店の一角で強めの主張を発していた
”春よ恋”のコッペパン・シリーズです
そこまで推すならば…ということで
ひとつ買ってみることにしたのですが
食べて納得、めちゃくちゃ美味しかった
こちらの商品の売り文句は
ご飯を愛する日本人好みの
モッチリしっとりとした優しい味わい
とのことでしたが、なるほど確かに
その言葉に違わず、モチモチでした
縦に持ったら腰折れするくらい柔らかく
一部のモチモチパンにありがちな
歯切れの悪さも一切なしの素直なパンで
ジャムとヨーグルトクリームも
優しい甘さに仕上がっていて本当に美味…
思わず、ペロリと食べてしまいましたがな
＜このお店のすごいやつ②＞
お次は、口コミで絶賛されていた季節物…
渋皮栗を使ったハードパン！
このお店はやっぱりハード系が上手ですね！
表面はガリガリ、中はモチモチに焼き上がり
非常に私好みに仕上がっていました
贅沢言うなら、少し栗が甘すぎるかもなー
ドライフルーツと違って、栗って
ペースト状になって舌の上に残るので
甘みがしつこく感じやすい気がします
（よって、栗の風味が消えている…）
だから、もう少し甘さが抑えられていて
栗の風味が生きてれば、200点満点でした
いやはや、でも美味しかったです
＜このお店のすごいやつ③＞
こちらも人気があるという焼きカレーパン
生地はフランスパンと同じなのかしら？
結構、噛み応えがありました
カレールーは本格的な味わいで、美味！
見た目の美しさといい、カレーの味といい
繊細で完成度の高い焼きカレーパンでした
＜このお店のすごいやつ④＞
こちらはジャンボンコンテというパン
かなり時間が経っても結構バリバリしてて
すごいなーっていうのが、一番初めの印象…
小ぶりという事もあると思いますが
ガリガリ・バリバリしているの
焼きたてのバゲットサンッドを食べてる
感じがして私的には二重丸！
中に挟んであるハムもチーズも美味しくて
素材・食材への拘りを感じられました
この手のサンドイッチで中の具材をケチり
安物のハムとかチーズが挟まっていると
かなりテンション下がるのですが
こちらは安心して食べていただけるかと…
＜このお店の得意なジャンル調べ＞
＝ バゲット ＝
典型的なガリガリ系のハードパン好みの人が
ファンになってしまうようなバゲットです
中の気泡は結構大きいのですが
生地そのものがとても重いので
軽くてスカスカな感じは全然しないです
酸味自体もほぼなくて、食べやすいので
毎日食べても飽きないタイプだと思います
＝ 角食 ＝
ここの食パンは沢山の種類があるのですが
今回は、定番・春よ恋の食パンをチョイス
耳まで柔らかいフワフワの食パンですが
巷で流行っているような変な甘さはなくて
こちらも毎日食べられるような感じです
生地はモチモチ・フワフワでして
焼いても生でもいけると思いました
＝ クロワッサン ＝
まず、見た目が超絶美しいです
こういう繊細な層が作れるようになるには
どれ程のトレーニングが必要なのでしょう…
機械でやるにしても限界があるでしょうし…
うーん、素晴らしい！
ただし、それ（薄い層）が裏目にでたのか
表面はかなり強めに焼きあがっていて
私的には少しパサパサしたかな…
中身について言えば
フランスの発酵バターを使っているため
香りはとても強く、バターが滲み出てくる
ジュワジュワ系のクロワッサンでした
私的には少し重いかなー
＝ ブリオッシュ ＝
意外にもブリオッシュが超・美味しかった
フワフワの食感で、しっとりしているものの
ややバターの香りと砂糖の甘みが薄いので
ブリオッシュというより卵パンという感じ…
なのですが、それでもレベル高いと思います
ただし、バター＆砂糖にまみれているので
このパン自体は私的には少し甘すぎる感じ…
この生地で、プレーンなブリオッシュを
作って欲しいなーって思ってしまいました
さて…
もしも、カヌレを見つけたら、
とりあえず買ってしまう習性があるのですが
今回も棚にカヌレを見つけて迷わず購入
蜜蝋を使って、手間暇かけて焼いてある
見た目は完璧なカヌレなのですが
カジってみると、中に火が通り過ぎていて
カスタードのトロトロ感がなくなっている…
プリンでいうところのスが立っているような
ちょっと残念なカヌレちゃんでした（涙）
こちらのマロンデニッシュは
もう一段、盛り盛りにして欲しかった一品…
デニッシュの上に敷かれている（はず）の
アーモンドペーストは、その存在が
疑われるほど薄く塗られており
その上に、チョンと栗が載っているだけ…
うーん、せめてカスタードととか
マロンクリームとか、載せて欲しかった
てなわけで、元・トラックの運転手という
ガチンコの経歴を持つ体育会系シェフの店は
素材へのこだわりを随所に感じられる
素晴らしいパン屋さんでした
フランスでの修行期間が長くないためか
良い意味で日本人の味覚に寄り添った
食べやすいパンを作っているあたりも
何だか印象的だったかも…
そんなシェフのお店は、星3つです！
＼お店の詳細はコチラ／
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270104/27075014/
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MICHI
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