＜ホンモノを作るには、本物を知らないと＞
～東京パン・スイーツ編 vol.30～
都内には案外、英国系のベーカリーや
カフェが少ないことを知った、ついこの頃…
そのせいか、都内の百貨店で英国展があると
全国から、その手のベーカリーが集結し
その顔ぶれは毎回同じでちょっと退屈…
考えてみれば英国スイーツって
スコーンとかキャロットケーキとか
取っ付きにくいものが多いかも…
一方で、好きな人は本当に好きですし
英国スイーツには一本筋が通っているので
（バリエーションも多いですしね）
コアなファンに支持されている店が多いのも
ひとつの特徴だったりする気がします
＜このお店のこと＞
開店1時間前に行ったのに、既に先客が6名
うち、5名は常連さんみたいでした
開店15分前には、22名の大行列…
いやはや、すごいですね
ちょうど30分前くらいでしょうか…
店主の女性がクッキーを振る舞ってくれて
（ステイシーさんというらしい）
ちょっと会話もできたりして…
とてもフレンドリーで好感の持てる方で
この方のお人柄もきっと、
人気のひとつなのだと思います
きっと、毎回、すごい行列なんでしょうね…
待ってる人用のブランケットまであって
いやはや素敵なホスピタリティです
＜このお店のすごいやつ①＞
さて、そんな素敵なステイシーさんが作る
お菓子の数々は、さすが本場って感じで
日本人が作るような繊細さはないものの
振り切った食感・味わいは強烈に印象的です
特に感動したのは、スコーン…
私の好きなしっとり系ではありません
かといって、パサパサしてもおりません
例えるならば、ザクザクって感じですかね
生地そのものは硬いし、目も詰まっていて、
これひとつでお腹いっぱいになる位なのに
全然、食べ難くないんです
すごい
外側はガリガリと香ばしく、中はボロボロと
口の中で軽快に崩れてくれる新食感…
こんなスコーンもあったのね…感動
＜このお店のすごいやつ②＞
次に美味しいかったのは、コレ！
チョコレート・ファッジ・ケーキ！
チョコレートファッジって、ご存知ですか？
作り方は色々あると思うのですが
基本的にはチョコ・バター・ミルク・砂糖を
混ぜて固めたお菓子でして
チョコの甘さとバターの塩気が堪らない…
イギリス人が大好きなスイーツなんですよ
私、実は1年くらいニュージーランドに
住んでたことがあるんですが
（NZはイギリスの植民地だったので）
簡単に作れるお菓子ってことで
アフタヌーンティーのお供としてコレを
作っては食べ、作っては食べ…をやってたら
あっという間に体重が25kgも増えてしまった
なんとも恐ろしい食べ物です
でも、そんな当時の味を鮮明に思い出せる
良い意味で捻りのない懐かしい味でした
ファッジの部分は、少し強めの塩気が
最高のアクセントになっていて激ウマですし
スポンジはフワフワで軽くて、これまた
私の好みど真ん中！
とっても甘いのですが、一緒に飲みたいのは
濃いめの紅茶というより牛乳って感じ（笑）
最近、実は女子達は柑橘系のスイーツが
好きなんだってことに気が付き始めて
自分の中でのスタンダードを見つけようと
いろいろ試している今日この頃…
私自身は、あまりレモンとかオレンジとかが
入ったスイーツが好きじゃなかったので
あまり引き出しがなくて困ってるんですよね
なので、なんとなく”レモン”とか見ると
手が伸びちゃうのですが、
こっちのスポンジは他より固め…
レモンの風味もそこまで強くなくて
やや中途半端感の否めないケーキでした
お次に食べたパンプキンタルトも
私的には少しフィリングが緩過ぎる点と
スパイスが効きすぎている点がマイナスで
イチオシしたいって感じではなかったかも
今回、一番楽しみだったのは、実はコレ
このビクトリアケーキだったんですよね
何度か自分で作ろうと本を手に取ったものの
なんとなく、このケーキは甘過ぎる気がして
いざ作ろうって所まで行かずじまいで…
もし、ここのビクトリアケーキで感動したら
いよいよ自分でも作ってみようかなって
思っていたんです
で、実際食べてみて思うのは、
やっぱり甘いな、このケーキってこと（笑）
そもそもモンクレのケーキが甘いという噂も
ありますが、会社のみんなに朝ごはんとして
食べてもらうには少し重いかもなぁ…
ジャムも甘いし、バタークリームも甘いし…
ちなみに、スポンジの方はというと
ザ・英国菓子って感じの重くてしっとりした
仕上がりでした
これも、好き嫌いが分かれるかもなー
美味しいんですけどね、とっても
彼女の作るケーキは、どれも具材が大きくて
がっつり主張してくる感じです
（私は、もっとお上品な方が好き…）
例えば、このチョコバナナブレッドは
大きめに刻んだクルミとチョコチップが
生地の間からコンニチハしています
これはこれで、ケーキを食べながら
それぞれの具材の味をピュアに楽しめるので
美味しいとは思うのですが
なんとなく私は苦手なんですよね…
田舎っぽいというか、大味な気がしちゃう…
そして、このキャロットケーキも同様で
人参はもちろんのこと、ナッツやスパイスも
ゴロゴロと入っています
私が地味に研究しているクリームチーズの
アイシングも食べてみたのですが
なんだかベタッとしていて普通な感じ…
唯一、真似したいと思ったのは
トップに乗っている薄いリンゴの装飾でして
あまり酸味が強いと甘いだけのケーキと
喧嘩してしまうので気をつけないとダメですが
他のケーキにも使えそうなテクだと思いました
他には、12個限定のアップルパイも購入
常連さんが”パイ生地が美味しい”と
べた褒めしていたのですが
うーん、私的には重過ぎるかな…
もう少し軽くてサクサクしている方が好き
アップルフィリングにも全然スパイスが
入っていなくて、これは結構意外…
私はシナモンが入っているアップルパイが
一番美味しいと思うけどなぁ…
ステイシーさんの旦那さんが好きだという
ミリオネアは、劇的に甘い…
さすが、外人さんの作ったお菓子って感じで
この甘さは普通の日本人では完食できないかと
でも、キャラメル部分は本当に美味しくて
彼女の腕の良さが伝わってくる一品でした
ショートブレッドにはセモリナ粉が入っており
口当たりに立体感が生まれているところは
これまた、さすがっていう感じでした
なんだかんだ、ごっそり買い込んでしまった
東麻布のモーニングトン・クレセント…
通称・モンクレは、本場英国の焼き菓子を
愚直に、一切の捻りなく作り続けている
超・真面目なベーカリーでした
その心意気とステイシーさんの人柄には
星5つくらい差し上げたいとは思うものの
なんせ甘い…甘過ぎる…そして具材の扱いが
大ぶりで私の好みとは違う…ということで
星の数は4つですかね
（スコーンとチョコファッジはすごかった）
そのうち、彼女のお菓子教室にも
通ってみようなかー
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https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130702/13200218/
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