＜もっと知ると、もっと楽しい＞
～すごい材料 vol.05～
いろんな種類のお菓子を作るようになると
意外に登場回数が多くなってくるのが
この”粉砂糖”だったりします
でも、粉砂糖なんて普通に生活している限り
台所のパントリーに入っていなくても
絶対に困らないものですよね
グラニュー糖だって、怪しいくらいです
ところで、形状によって様々に呼び名変わる
この砂糖という代物…
実は「砂糖の歴史」というものを
よくよく調べてみると、結構面白かったので
今日はそれを皆様にシェアさせて頂きます
（あんまり粉砂糖は出てきませんが…）
砂糖の歴史は、なんとインドが始まり
スパイスの国という印象の強いこの国が
噛んで甘みを吸うことしかできなかった
サトウキビから砂糖の結晶を作り出したのは
紀元前300年くらいのことでした
人類の食卓に大きな変革がもたらされる
大発明がインドで生まれた頃の日本は
まだまだ弥生時代の真っ只中でして
アワやヒエを手掴みで食べてたんですから
なんとも複雑な心境です
そんな”世紀の発明”は、ペルシアに伝わり
その後、アラブ人によって地中海へと
華やかにデビューします
ヨーロッパに全土に砂糖が伝わるのは
11世紀後半の十字軍遠征がきっかけでして
それまで蜂蜜しかなかった甘味料に
砂糖が仲間入りしたんですよ
そこからハプスブルグ家の繁栄とともに
”お菓子”というものがヨーロッパ各国に
広まっていったのは、以前お話した通り…
余談ですが、砂糖の大量生産を可能にし
世界中に広めた立役者は、実はアラブ人…
そう考えると、アラブのお菓子って
探求していけば奥が深くて面白いんだろうな
なんて考える今日この頃…
あぁ、作りたいお菓子が沢山あり過ぎて
時間がいくらあっても足りませんな…
＜この材料のプロフィール＞
私が愛用しているのは、これ！
このオリゴ糖入り粉糖です
粒子が非常に細かい粉糖は、空気中の湿気を
取り込みやすく、固まり易いのが特徴です
それを、オリゴ糖を入れることで
固まりにくくしたのが、この商品なんですよ
甘みも純粋な粉糖と変わらないので
安心して使っていただけるかと
たまにコーンスターチ入りのものも見ますが
こちらは、乾燥させる力が強すぎるので
一部のお菓子作りには向いていない事もあり
私的には、使いにくいため買っていません
そうそう、粉糖には、もうひとつ…
持っていると便利な種類がありまして
その名も”溶けない粉糖”と申します
別名、泣かない粉糖…なんて呼ばれてて
いわゆるトッピング専用の粉砂糖なんですよ
こちらは、水分を吸いにくいように
粉糖の粒子を薄い油脂でコーティングしており
一晩経っても、溶けずに残っている姿は
なんとも惚れ惚れしちゃうところ
裏を返せば、水を吸わない性質なので
普通のお菓子作りには使えません…
どうぞ、お気をつけくださいませ
また、口溶けも純度の高い粉砂糖に比べ
あまり良くないので（ザラザラが残る）
必要以上に振りかけない方がよろしいかと
＜何がすごいのか？＞
粉砂糖の強みはホロホロ・サラサラの
食感を実現できるところだと思います
例えば、クッキーを作る場合…
グラニュー糖を粉状にしたのが粉砂糖なので
グラニュー糖ならザクザクとした食感に、
粉砂糖ならホロホロと崩れる食感になります
例えば、カヌレを作る場合…
グラニュー糖よりも粉砂糖の方が
キメが細かく粘度のやや高い食感になります
（これは、飽くまで個人的な印象ですが）
なので、自分の好きな食感に応じて
砂糖を使い分ける…というのも
お菓子作りの終わりなき探求の路のひとつ…
ぜひ、皆様も興味があれば
いろいろと砂糖を変えてみてください！
私も、そのうち探求の成果を
幾つかご報告したいと思います！
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