＜ホンモノを作るには、本物を知らないと＞
～神奈川パン・スイーツ編 vol.03～
先日、遅ればせながらNetflixで
ナンシーシルバートンさんという女性の
ドキュメンタリーを観て感動しました
彼女は、アメリカ西海岸で超有名な
売れっ子シェフでして、
（彼女を有名にしたのはパンだけど）
あっという間に事業を拡大していきます
ですが、自分が本当にやりたいことは
目の前の人に、自分が作った料理を
振る舞う事なのだと気がついて
せっかく手に入れた工場を売り
客席が見えるカウンター付の厨房に
62歳になった今も立ち続けているんですよ
彼女の哲学や食べ物に向かう姿勢など
素敵な部分は挙げたらキリがないのですが
私もいつか小さいお店を持って
彼女みたいに歳を取ってもカウンター付の
厨房でお客様の笑顔を見て過ごしたいなぁ…
＜このお店のこと＞
ここ仲町台という小さな町にある
ミエルというパン屋さんは、
そんなお客様と作り手の距離が近い
素敵なパン屋さんのひとつです
ミエルとはフランス語で蜂蜜という意味で
蜂蜜のように甘く、皆に愛されるパン屋に
なるように…と名づけられたられたのだとか
店には、常時70～80種類のパンが並ぶらしく
その種類の多さには驚かされます
＜このお店のすごいやつ①＞
ここのオススメは、カレーパンです！
これは、本当に、とっても美味しいです！
このカレーパン作った人、偉いと思います！
まず、私はぶっちゃけ揚げ物が苦手なので
いわゆるカレーパンというものが、実は苦手
一方で、カレー自体は大好きという葛藤の中
焼きカレーパンというものが世に出た時は
これ願ったりと思って、買ってみたものの
揚げてるカレーパンを再現しようとする店が
圧倒的多数だったんですよね…
そうじゃないんだよなぁ…
周りにパン粉をつけて焼いたら
結局、脂っぽくなっちゃうんじゃん…（涙）
と、常々、残念に思っておりました
が！
がが！
ここのカレーパンは、ナン？フォカッチャ？
どちらか不明ですが、モチモチの生地を使い
そのままチーズをかけて焼くという
ひと昔前に、三軒茶屋とかで流行っていた
焼きカレー的なものを再現している感じ
焼き立てというラッキーな巡り合わせもあり
いやはや、本当に、本当にペロリでした
＜このお店のすごいやつ②＞
これは、お店の人がイチオシしてくれたのは
”ホーン”というパン（お菓子？）
特に中に入っているカスタードクリームは
軽くて、甘くて、最高でした！
卵の風味は薄いし、バニラも入ってないし
カスタードクリームというよりも
ミルククリームっていう感じなのですが
（見た目も白いし）
これはこれで、とっても美味しかったです！
ただ、少し皮は軽すぎるというか、
クロワッサン生地を丸く焼いただけなので
物足りない感じはしたかも
その場で詰めてくれるホーンといえば
たま木亭が有名かと思いますが
あそこの皮はデニッシュ生地よりも
もう少し歯ごたえがあって、ガリガリで
クリームとのコントラストが最高なんですよ
（そちらも、いつか食べてみてください！）
＜このお店の得意なジャンル調べ＞
＝ バゲット ＝
ここは2種類のバゲットを作っていて
私は”モチモチした生地ですよ”と言われた
天然酵母の方をチョイス
うん、確かにモチモチはしているのですが
もう少しだけクラムに気泡が空いている方が
重すぎなくて、私は好きかもしれないです
酸味はとても薄くて、香りもほのかな程度
良くも悪くも癖はなくて、毎日食べられそう
結構、どっしりとしたバゲットなので
軽くベイクしたりしても美味しいと思います
＝ 角食 ＝
ここの得意ジャンルはソフト系だと思います
角食、しっかり美味しいです
耳も柔らかいし、生地もフワフワで
焼いたら、水分が飛んで塩気が出そうな
王道の食パンちゃんでした
さすが、地域に愛されてるパン屋さん…
とても優しい角食です
焼いても、生でフルーツサンドにしても
良さそうな両党タイプで、私は結構好きです
＝ クロワッサン ＝
バターがジュワリと出てくるタイプで
かなり食べ応えはあると思います
見た目は軽く見えますが、
口に残るバターが意外と重いため
どっしりと胃に溜まる感じがします
ここのクロワッサンみたいに
長時間パリパリが残るほど繊細なものは
パリでもなかなか出会えないので
そういうクロワッサンに出会えると
めちゃくちゃ感動してしまいます
他にも、クリームパンを食べてみましたが
パン生地が薄くて、クルームが沢山入ってて
昔ながらの王道クリームパンでした
このお店は住宅地の中にあって、
私がいった時も家族連れが多かったし
店内にあるキャラクターの顔をあしらった
パンを見る限り、子供を意識してるのは確か
きっと、小さい子供でも食べやすい
喉の通りがよい生地を目指してるのかも…
ところで私は、モチモチの生地が好きでして
同時にあんこも大好き
ならば、”もちもちあんぱん”という商品を
買わない理由はないでしょう？ということで
張り切って実食！
モチモチ生地に関していえば
私的ランキングのTOPは千葉のパン屋の
”おりしパン”に軍配…
ですが、ここのあんぱんの丁寧な作り方には
いたく感動してしまいました
というのも、一番下にはこしあんが敷かれ
その上に茹でた大納言が並べられているため
滑らかな餡とプリッとした豆の食感を
同時に味わうことができるんです
こんなこと、普通しないですよね？
ただのあんぱんだし
そんなことしなくても、きっと売れるし
いやー、見えないところにも拘っている
職人さんの心遣いにキュンする一瞬でした
ちなみに、なんとなく美味しそうな気がして
買ったベーグルの方は、なんだか中途半端で
噛み切るのが大変なくらい強い粘度があって
さつまいも自体は美味しかったのですが
ベーグルそのものの点数は低めかな
また、口コミで多くの人が絶賛していた
渋皮栗のパンは、栗が少し粉っぽくて
私的にはちょっとイマイチ
でも生地はとっても美味しかったので
季節ごとに変わる他のフレーバーを
試してみたいなって思いました
他には、ハード系も試しても見ようと
選んだのは、クルミとブルーチーズのパン
実はクルミのパンって苦手なんですが
バゲットラビットで食べたクルミのパンが
とてつもなく美味しかったので、
それ以来、買うようになってしまいました
ですが、残念ながら、ここのはイマイチ
なんというか、パン生地の中に具材を入れて
終了って感じがして、仕込みの丁寧さや
マリアージュの妙は感じられませんでした
クルミを別でローストして香ばしくしてたり
ブルーチーズが表面で溶かして固めることで
チーズの持つもうひとつの顔（香ばしさ）を
引き出しているわけでもない…
単に、ふたつの材料を入れました、ってだけ
うーん、残念
話は変わりますが、日本人って、
焼きそばパン、好きですよね？
てか、私は好きです
中華屋に「パンを置いてくれ」とまでは
流石に思いませんが（笑）
焼きそばが挟まっているパンを見ると
思わず手が伸びてしまうから不思議です
この手のパンは、ヨーロッパの人にも
受け入れてもらえるのでしょうか？
フランス人は、ウゲーって思うのかな？
中国人は、ウゲーって思うのかな？
いつか聞いてみたいものであります
ちなみに、ここの焼きそばパンは
コッペパンではなくヴィエノワを使ってて
面白いな、と思いました
生地自体は、甘くなくてフワフワなので
成形だけがヴィエノワっぽいのだと思います
でも、コッペパンよりも美しく見えますね
素敵！
焼きそばは、捻りのない王道の味付けですが
キャベツも肉も刻んで入っていたし
ちょびっとだけマヨネーズを入れていたり
紅ショウガもたっぷり入れていたりして
これまた作り手の丁寧さを感じました
やはり、ここはフワフワ・惣菜系が丸ですね
てなわけで、地元に愛される惣菜系が得意な
ミエルさんは、パンの中に作り手の拘りと
愛情が”見える”素敵なパン屋さんでした
カレーパンの感動が相当大きかったのと
他の惣菜パンにも大きな外れなしってことで
星の数は4つかな
＼お店の詳細はコチラ／
https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140203/14041124/
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