レディ・ファーストという文化が生まれた意外な背景

＜はじまりの、始まり＞
〜フランスのすごい常識編 vol.23〜

うちのアパルトマンの管理人さんは
とってもお茶目なオバサマです

この前も、ゴミを捨てに降りて行ったら
ゴミ捨て場の扉の陰に待ち伏せしてて

バァーーーーーーー

って、大声で出て来る…そんな人です

それにしても、
どうやって私を認識したのでしょうか？

足音くらいしか判別材料はないはずなんで
もしも、それで分かったなら、超・すごい

そうではなくて、誰にでもやってるのなら
それはそれで、もっと・すごい

ていうか、アパルトマン中に

バァーーーーーーー

って声が、響き渡りましたけど
大丈夫でしょうか？

ちなみに、そんなお茶目さんは
（きっと誰もわからないと思うのですが）
アニーというミュージカル映画に出てくる
孤児院のハニガンさんに激似なので（↓）

心の中では、勝手にマダム・ハニガンと
呼ばせていただいております、はい

そのうち、歌とか歌ってくれないかなー

えー、さて…
今日はレディ・ファーストについて
少しお話ししたいと思います

他の欧州諸国では、だいぶ廃れたとも聞く
この文化も、世界に誇るロマンチストの国
おフランスでは根強く残っている模様でして

こんな、ヨレヨレの服を着たチンケな
日本人のアラフォー女子に対しても
優しいフレンチ・ガイたちは

道ですれ違う時には、先に通してくれますし
お店でオーダーのタイミングが被ったら
笑顔で、どうぞ、どうぞと譲ってくれます

そんな彼らの親切を甘んじて受け入れながら
勝手に胸キュンしている日々なのですが

外出禁止令が解けてからというもの
同じアパルトマンに住んでいる
白髪＋メガネの可愛らしいお爺ちゃまが

杖を片手に、細い腕をプルプルさせて
なんなら、ちょっとヨロめきながら
私の為にエントランスの扉を開けて
ほら、先に行きなさい…と通してくれる…

そんな申し訳ない事が続いており、
さすがに少しモジモジしている私…

てか、これ、私が開けた方がいいよなー
でも、それ、失礼になっちゃうかなー

とかとか、ウジウジしつつも決めきれなくて
この前なんて、遠くに彼が見えたので
鉢合わせしないよう、扉の影に隠れちゃった

って、マダム・ハニガンか、私は…

余談ですが、
このレディ・ファーストという文化が
生まれた歴史的背景には、
今と真逆の意味合いがあったらしいですよ

時は中世…暗殺や毒殺が横行していた当時、
まだまだ社会的地位の低かった女性に

・路地を先に歩かせる
・食事を先に食べさせる

ことで、高い身分の男性達が
自分の身を守る盾として利用したのが
その始まりなんだと言われています

ふむ…女性が男性を守るためなのね

そういう風に考えれば
健気なプルプル爺の開けてくれる扉も
罪悪感なく通れるかも…

あとは…あれですね

陽気なマダム・ハニガンが勢い余って、
この可愛らしいプルプル爺に

バァーーーーーーー

ってしないことを、祈るばかりですかね

*****
たった一度の人生なんだから
失敗したって思うがままに生きる方が
自分らしいと思ったのが、2019年の春

これから何が起こるかわかりませんが
転んでも前に倒れて、いつも上を向いて
パリの洗礼を沢山浴びながら
毎日を楽しみたいと思います

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