ワインの産地・ブルゴーニュで作られるチーズの王様・エポワス

＜もっと知ると、もっと楽しい＞
〜フランスのすごい食品編 vol.24〜

昨日のパリは、夜中に突然、雷鳴が轟き
雹（ひょう）がワンサカ降りました

しかも、もしも外に出ていたら、
まあまあ、痛かっただろうな…レベルの
大きさの粒が大量に空から落ちて来てて
ちょっと、ビックリ…

聞けば、フランスでは夏になると
よくこういうデカイ雹が降るらしいです

ああ…おそろしや…

お陰で、これまでの夏日が嘘みたいに
今日は、トンと冷え込んでおります

えー、さて、
久しぶりにチーズの話でもしようと思います

本日の主役は、この子
（↓）

チーズの王様と讃えられ、
あのナポレオンも愛したとされる
エポワスという名前の柔らかいチーズです

この一見、オレンジ色の優しげなチーズ…

表皮から強烈な匂いを発することから、
意外と敬遠されることも多い荒くれ者です

が、
エポワス推しのフランス人から言わせると

エポワスが臭いなんていう人は
新鮮なエポワスを食べたことがないんだ

新鮮なエポワスは全然臭くなくて
ミルクの風味が豊かな極上のチーズなんだよ

とのこと

まるで、
寿司ネタの貝類が苦手なんです、という私に
熱弁してくれる、貝類推しの人みたい

貝が臭いなんていう人は
新鮮な貝を食べたことがないんだ

新鮮な貝は全然臭くなくて
潮の香りと甘みが豊かな極上のネタなんだよ

的な？

まぁ、でも、
時間が経ったら臭くなるのは事実らしいので

このチーズは、必ず新鮮なものを探し当て
そこから3日間が勝負のようであります

どうでもいいんですけど、この強烈な悪臭…

フランスでは「神様の足の裏の臭い」
イギリスでは「豚の蹄の間の臭い」
と、それぞれ喩えられてるらしいです

あれ、なんでしょう？
このイギリスから感じる分かり易い悪意は？

てか、ちょいちょいフランス人の方も
イギリス人のことをディスってたりするんで
百年戦争の爪痕は、やはり深いんですかね？

ま、神様を持ち出して誤魔化してますが
足の裏って喩えも、どうかと思いますけどね

話が逸れました…

このエポワスというチーズは
実は世界大戦後、絶滅の危機に瀕しました

当時の生産者数は、なんと僅か2軒…

それを見た、とあるチーズ好きのオヤジが
エポワスを守るためだけに会社を興して
AOCを取得するまでに復活させたという
奇跡のV字回復チーズなんですよ

で、味の方はというと
寿司屋で新鮮な貝を勧められて食べても
「やっぱり臭いじゃん」って思いますけど
新鮮なエポワスは臭くなかったです

あまりに臭いからオレンジの表皮を
剥がして食べる…なんて話も聞きますが
そんな必要、全くなし

超、トロトロしてて、ザ・チーズって感じの
ミルクのコクと仄かな苦味があるんで
白ワインってよりは濃い目の赤ワインが
マリアージュ的には良さそうです、はい

それにしても…
ナントカの王様って商品、多いよなー

*****
たった一度の人生なんだから
失敗したって思うがままに生きる方が
自分らしいと思ったのが、2019年の春

これから何が起こるかわかりませんが
転んでも前に倒れて、いつも上を向いて
パリの洗礼を沢山浴びながら
毎日を楽しみたいと思います

郷に入れば、郷に従え
この際、パリのことをトコトン好きに
なってみようと思います
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世の中には、パリ好きが沢山いるんですね
私も、早くパリが好きになれるといいなー
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